見えないところで、勝負する。日本のものづくりと「江戸の粋」に惚れ込んだ理由(第二話)

なぜ、そこまで日本の文化にこだわるんですか?

この質問よ〜く聞かれます。

SIDO 包帯パンツ HOHTAI 織田信長と徳川家康の甲冑パンツセット。ここぞという勝負事に。包帯パンツ専用洗濯ネット付きセット。

SIDO の甲冑パンツを作って販売した時...

この甲冑パンツがヒットしたとき、私は日本の歴史や、職人の手仕事に深く触れることになりました。そして、感動したのを今でも覚えています。

私 (野木志郎) は『40年、ものづくりの現場を見てきた』

サラリーマン時代に20年。
SIDO の包帯パンツをつくってから20年。
合わせて40年、私は日本のものづくりの現場を見てきました。

職人さんたちは、誠実です。真面目です。
そして、ひたむきに努力を続けます。
誰も見ていないところでも、決して手を抜かない。

40年見てきて、確信しています。
日本は、世界一のものづくりの精神を持った国です。

だから私は、日本の文化、日本のものづくりにこだわってきました。
これからも、それは変わりません。

藍染との出会い。

徳島で、阿波藍の藍師・佐藤昭人さんと知り合いました。
佐藤家は江戸時代から藍師の家業を受け継ぎ、昭人さんで19代目。
藍の葉を発酵させてつくる染料「すくも」の製造技術で、国の選定保存技術の保持者に認定されている方です。

そして、その藍で布を染める、染師の矢野さん。

お二人の仕事を目の前で見て、江戸から続く文化のすごさを、私はまざまざと肌で感じました。

城下町には、必ず紺屋町があった。

これは、私がブログで何度も書いてきた話ですが...

戦国時代や江戸時代、お城のまわりには「紺屋町(こうやまち)」がありました。
藍染を生業とする職人の町です。

藍は、当時の暮らしから切り離せない染め物だったんです。

 

理由は、藍の持つ力にあります。

ひとつは、消臭。昔は毎日お風呂に入れるわけではありません。
城の中は、はっきり言って臭かった。
だから肌着を藍で染めて、においを抑えたと言われています。

もうひとつは、傷への備え。戦で刀傷を負ったとき、藍には炎症を抑える力がある。
そう信じられていたので、武士は鎧の下に藍染の衣を身につけました。

アメリカのデニムにも「ガラガラヘビよけ」の言い伝えがありますね。
藍は洋の東西を問わず、身を守る色だったのです。

同じように日本の武士たちは、濃い藍色を「勝色(かちいろ)」と呼んで縁起を担いだそうです。

1日1回しか染められない藍を、勝色と呼ばれる色に染めるには
20回ほど染めないと染まりませんでした。

ですが、濃い藍色「勝色」に日本は古くからこだわってきました。

江戸の火消しは、半纏を裏返した。

江戸の文化で、私がいちばん好きな話があります。それは...
火消しです。

江戸城のまわりは家がびっしり密集していて、火事がしょっちゅう起きました。
そのような状況で、
どうやって火を消したか。

水をかけるのではありません。燃えている家の隣の家を、大きな木槌で壊してしまうんです。燃えたものは仕方がない。そう簡単には消えない。だから、とにかく燃え広がらせない。延焼を止めることが第一でした。

延焼が収まると、面白いことが起きます。

火消しには「い組」「め組」といった組がありました。彼らが着ていたのは刺し子の半纏。背中には、組の名前が大きく染め抜かれています。どの組が働いたか、ひと目で分かるように。

火を消し止めたあと、一番の手柄を立てた者が梯子の上に立ち、「俺が止めたんや」と誇示します。

そのとき、半纏を裏返して着直すんです。

裏側には、組の名前ではなく、一人ひとり違う絵柄が描かれていました。鬼もいれば、花もある。本当にさまざまです。表は「組」の顔。裏は「自分」の顔。

表は地味に、裏で勝負する

着物も同じです。

表は江戸小紋のような、ごく控えめな柄。ところが裏地には、びっくりするほど派手な柄を仕込む。これを「裏勝り(うらまさり)」と言います。

人に見せびらかすためではありません。自分だけが知っている。
自分だけが身につけている。

私は、これこそが江戸の「粋」だと思っています。

下着は、究極の「裏」である

ここで、「なぬっ?!」と気づきました。

下着も、人からは見えません。自分だけが知っていて、自分だけが身につけるものです。

江戸の人たちが裏地や半纏の裏に込めた心意気は、そのまま下着に通じてるやないか!

だから、私のブランド志道(SIDO®)は、「見えないところで勝負する」をコンセプトに、ずっと開発を続けてきました。志道の「志」は、私の名前・志郎の一字。こころざしの道です。

これが、私が日本の文化、そして江戸の文化に深く惚れ込んでいったきっかけです。

包帯パンツ®は、その志を入れる器。志道は、その道のりです。

 

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