ウエストゴム無しを作ったのは誰か?
なぜこのようなことを今記録としてここに残すのか...
今やアンダーウエアの常識とまでなっているウエストゴムの無い下着。
通称 "ゴムなしパンツ"ですが...
近年様々な情報が世の中に出回っており、この開発に関わった全ての人、各卸先のバイヤーの方々にもよく言われるようになって来てしまったのでここでハッキリと記録として残しておきます。
ウエストゴムの無い下着を考えたのは、誰か。
先に答えを書きます...
作ったのは私 (野木志郎) です。
2011年9月、東京・目黒の小さな会社で、世界で初めて作ったと自分では思っています。
でも、考えたのは私ではありません。
三越日本橋本店の紳士肌着売場にいた、岡田さんというバイヤーです。
どういう経緯で開発されたのか、それを紐解きます。
詳細は「SIDO夜市」の新しいエピソードでも話しています。
どういう経緯で始まったのか...
2010年8月...
当時、日本橋三越のバイヤーであった岡田さんからの電話が全ての始まりでした。
三越日本橋本店には、靴下の一番上のゴムがきついお客様のために、ゴムを一本抜いて差し上げるサービスがありました。そのお客様が言ったそうです。
「靴下がこれだけ楽なら、パンツもゴムをなくしてほしい」
岡田さんはこの一言を聞き流しませんでした。
大手の下着メーカー数社に相談し...
「そのお客様のためだけに作るにはロットが大きすぎる」と全て断られ...
それでも探し続けて、私のところに電話をくれたのです。
「野木さんのところでやってもらえるでしょうか?」
私は答えました。
「他がやらないなら、うちで考えてみましょう」
どのように発展したのか?
包帯を元にした生地の縦編みは、伸ばすと戻ろうとする力が強い。
この反動で腰全体の面で止めれば、ゴムはいらないはず、Aラインという名称をつけて試作を重ねました。形にするのに1年。
完成したサンプルを試着を重ね、三越伊勢丹のオンリーエムアイという媒体に掲載してもらえる事になりました。
媒体は2011年9月号
優良顧客に配布された途端、問い合わせが殺到。
岡田さんは「いける」と確信したそうです。
2011年9月に発売すると、更に問い合わせが殺到し、9月27日にはテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」のトレンドたまごが「あるはずのものをなくした下着」として取り上げてくれました。
※テレビ東京 WBS トレンドたまご T.T.FILE 3,108「ゴムの無いパンツ」(2011年9月27日放送)。出典:テレビ東京
テレビ放映後、全国の百貨店から声がかかり、翌年には年間売上の半分以上がゴムの無いパンツになりました。15年経った今も、売上のほぼ半分近くを支えています。
様々な雑誌各社でも取り上げて頂きました。
2012年にはTazanを皮切りに次々と雑誌に掲載されました。
なぜ今、書くのか...
2026年現在...巷で、ウエストゴムの無いパンツというのが話題になっていますが、そもそも発案者は、百貨店にバイヤーなんです。
15年経って、この経緯を知る人はほとんどいなくなりましたが...
最近周りによく聞かれるようになったので
しっかりと "記録として、答えを書いておきたかったのです"。
ウエストゴムのないパンツを考えたのは...
お客様の一言を聞き流さず、大手に断られても探し続けた、
三越日本橋本店のバイヤー、岡田さんです。私はそれを形にしただけです。
私はそれを言いたかっただけ。
野木志郎




